氏神様に初詣

日本で始めて清酒を醸造した神社の酒見神社、関ケ原の戦いに関係する石刀神社など、今伊勢タイムスには身近なことに気付かされることが多い。

今伊勢タイムス 令和6年1月号(株式会社一宮タイムス社 編集発行人 高橋一)
「氏神様に初詣」
本紙エリア今伊勢町には、酒見神社、野見神社、石刀神社と地域を代表する三つの神社がある。
●【酒見神社】(一宮市今伊勢町本神戸)
祭神は天照大神(あまてらすおおみかみ)。天照大神の御霊代を祀る地を求めていた倭姫が滞在したさいに造られたと伝えられる。天照大神の御霊代は最終的に伊勢に鎮座し伊勢神宮となった。そこに至るまでの倭姫の聖蹟は元伊勢ともいわれ、酒見神社はその一つ。社殿は北向きで、その先には伊勢神宮があり遥拝する形となる。社殿は伊勢神宮と同様の形式。日本で始めて清酒を醸造した神社ともいわれ、酒造り神の酒弥豆男神と酒弥豆女神も祀られている。

●【野見神社】(一宮市今伊勢町宮後)
祭神は、野見宿禰命(のみのすくね)、天穂日命(あめのほひ)、天照大神。この他に宇迦之御魂命(うかのみたまのかみ)と須佐之男命 (すさのおのみこと) を祀る。古墳でもあり、過去の発掘調査で勾玉や埴輪も出土している。野見宿禰命は相撲の神、天穂日命は天照大神の第二子で稲穂の神。そして、宇迦之御魂命は伏見稲荷大社の主祭神であり、稲荷神(お稲荷さん)として広く信仰されている。伊勢神宮ではそれより早くから、御倉神(ミクラノカミ)として祀られた。須佐之男命は出雲の国で八俣の大蛇を退治し、病気除けの神様、農業の神様とされる。

●【石刀神社】(一宮市今伊勢町馬寄)
祭神は手力雄命」(てぢからおのみこと)、豊斟渟尊(とよくむぬのみこと)、 国常立尊(くにとこたちのみこと)。手力雄命は腕力を象徴する神で、豊斟渟尊は雲の神、国常立尊は国の床とも表して日本国が永久に立ち続ける意味を持つ。同神社が最も知られるのは徳川家康との関わりで、一六〇〇年に関が原に向かう途中の家康軍が境内で休息したさい、境内を荒らしてしまったと後に幕府を開いた家康が詫びる意味で境内を整備した。この竣工記念で始まったのが現在の石刀祭りで、毎年春に山車三両がからくり人形の妙技を披露している。

【新年干支に因み石刀神社に龍石】
石刀神社に置かれた龍の「おもかる石」
来年の干支「辰」にちなみ、一宮市今伊勢町馬寄の石刀神社には、龍絵師の川田原直樹さんによる石の作品が置かれ、参拝者の人気を呼んでいる。
同神社には、祭神の手力雄命 (てじからおのみこ)が白馬に乗って鎮座、白馬は池に入っり龍になった」との伝説がある。石の作品は、一つは願いが叶えば軽く持ち上がる「おもかる石」として置かれ、参拝者も祈りつつ持ち上げる光景も見られている。また、三年前に何者かに持ち去られた手水舎の龍も新調され、参拝者も心新たに身を浄めている。

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